歴史と伝統ある四輪/二輪部品メーカーとして
2013年6月23日をもって、代表取締役社長に就任いたしました長谷川彰宏でございます。
三恵技研工業は、1948年(昭和23年)の設立以来、「金属と樹脂」の「塑性加工から表面処理」を一貫して請け負える部品メーカーとして、常に新しい加工技術と商品開発に取り組んでまいりました。特に、排気系部品や車体部品、デザイン性と機能性を求められる艤装品の分野においては、国内外の主要四輪/二輪メーカー様から高いご評価をいただいております。
当社の主要なマーケットである自動車産業は、メカトロニクスをはじめとして、人間工学やデザイン、マーケティング等の社会科学に亘る広範囲な知恵と技術が集結する総合産業と言われております。世界の産業の牽引車として果たすべき役割は大きく、今日地球規模で叫ばれている「持続可能な社会へのパラダイム転換」の担い手としても、重要な使命を背負っていると申しても過言ではありません。
一方、成熟化する市場においては、より高い品質管理能力とコスト競争力が求められ、同時に、多様化し局在化するニーズにきめ細かく対応してために、グローバルかつローカル、すなわち「グローカル」な対応能力が必要とされています。
日本を拠点にグローカルな企業活動を展開してまいります。
そうした環境下にあって、わたくしども三恵技研工業は、未来に向けて大きく3つの指針を掲げております。ひとつは『グローカルSANIKEI』への進化です。現在当社は、北米に4拠点、欧州に1拠点(写真右)、アジアには、台湾1拠点、中国3拠点、新興著しいインドに2拠点、インドネシアに1拠点を有しており、世界のハブとして注目されているタイでの生産を2015年4月に開始しています。これらの世界拠点は、当社の持てる先進技術を横展開しつつも、各市場の需要に最適化した製品と生産設備へと、それぞれに現地化してまいります。
2つ目には『生産技術革新』の推進です。より軽く、より薄く、より強く、より精密な鋼板/成型品の加工技術や省人化を可能とする多品種少量生産技術の開発、あるいは一度に複数工程を実現する高性能生産設備の導入等を積極的に押し進めてまいります。これにより、自動車以外の市場、すなわち生活関連製品分野への展開が可能になります。
3つ目には『新素材の研究開発』の深化です。機能めっきの分野では、すでにミリ波レーダーを透過する画期的な『i-Coat®』を開発、赤羽新工場におけるR&D体制の拡充整備に伴い、独自のカーボン素材研究開発でも着実な成果を上げています。
私ども三恵技研工業は、これからも「塑性加工と表面処理」技術を基盤として、新しい商品、高品質な仕様の提案を絶えず実践し、お客様の要求にお応えしていくとともに、常に「チャレンジと創造」の精神を持ち続け、斬新な技術力と高度な生産システムを培いながら、未来に向かって、大きく飛翔する企業になることを目指してまいります。